義仲英一
人が住まう為に
こんばんは、義仲です。
「ご近所さんとは変わった家にしたい!」新築計画への思いが盛り上がった時、
思い描く新しい住まいへの理想の一つでもあります。
この時、人に見せる家の完成を目標として外観重視の計画を進めてしまわない
ように注意が必要です。デザインから入る家づくりは失敗の可能性を高めます。
人に見せる家としての要素を高めてしまうのが、まさしく外装である屋根、窓、
壁、色です。お洒落に見せたいとデザインに凝りすぎると設計コストアップ、
施工費アップ、断熱性能を低下させる、耐候性に劣る、というようなマイナス
要素発生のリスクが伴います。
リスクを覚悟で外装へのこだわりを優先する場合、無理に反対は出来ませんが、
家は本来、「人に見せるのでは無く、人が住まうためにある」という点を一度思い
返して計画を進めていただけたらと思います。
海外では、「建築は個人の所有物でも景観は公共の財産である」という考えが、
建築哲学として基本のようです。日本でも景観を乱さない外装とするように
指定される地域もありますが、自分の家という意識が反映される家が多いと
感じます。
外装は街並みに馴染むようにある程度決まっていて、家の中身(性能)にもっと
こだわれる新築計画が増えれば良いなと個人的に思っているのですが、皆さんは
どうお考えになられますか?